若きデビッド・リンチはオーストリアに美術留学したのですが、たった15日でアメリカに帰国したそうです。
理由は、「ウィーンの街並みがキレイすぎるから」とか、「マクドナルドが少なすぎる」とか、諸説あります。
再三書いてますが、オーストリアは世界一住みやすいというランキングがあります。
が、これは大ウソです。
少なくとも、超絶サービス大国ヤーパンから来た人間からしたら小指の爪先ほど思いません。
電車乗るのもSuicaやPASMOみたいなのは無いし、スーパーは夜8時には閉まるし、コンビニは当然ないし、公衆トイレは超少ないし、店員の態度は日によって変わるし、救急車は有料だし、ユニクロや無印みたいなのがなくてタオル一枚買うのに苦労します。
まあ慣れてないだけかも知れませんがせっかくの機会なので、私はこの不便さを楽しもうと腹を括りました。
というか先のランキングは、欧米人向けなんでしょうね。
もっとも、街全体的に他では得られない開放感みたいなのはあります。
治安は日本より良いらしいし、人々が活き活きとしている。
働く上でも、ストレスなんて言葉は彼らの口から出ないでしょう。
クールジャパンとか言ってますが、あれが受けてるのは一部の国だけ。
というか、パリだけの話じゃないですか?
ここウィーンでは、だーれも極東の島国のことなんて知らないし、興味がありません。
もちろん人によっては、特定の日本史観を持っている人もいます。
あるメキシコ出身のおじさんと仲良くなったんですが、その人の日本史観が「お前たちは、あのアメリカと戦ったサムライなんだ。なぜそれを誇りにしない?」というもの。
でもまあ、負けたんでね…そう嘆くとおじさんは黙ってしまいましたが。
一方で、ウィーン大学には日本語学科があります。
毎年200人ほど入学するそうです。
で、先日、私はその飲み会みたいなのに参加しました。
誰でもウェルカムで、非常に楽しかったです。
日本語を学ぶ現地学生が大半ですが、留学している日本人も来てました。
使われる言語は主に、日本語、ドイツ語、英語の3つ。
「なぜ日本に興味を持ったの?」と聞くと、いろんな回答がありましたが、やはりマンガ・アニメの力は強いと痛感しました。
ネットを通して最新のモノに触れている人が多かったです。
ということでコミュニティでも話題に出た『カードキャプターさくら』の英語音声版(字幕はドイツ語)を観流しながら、この記事を書きました。
20年ぶりぐらいに観ているのですが、この作品、改めてすごいですね。
街なんか出ず、ずっと引きこもって観ていたくなります!