2020.02.04

表層を撫でるように見る-まるで3Dモデル

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私たちがものを見る時に得られる情報は、そのものの表面だけだ。

木材を見たときに、それが木材のようであるということまでしか見るだけでは確認できない。

触れたら素材特有のザラつきを受け取り、木材だと断定できるかもしれないが、見ているだけでは目に見える表層からしか判断ができない。

 

例えば木目調のカラーボックスなどは、一見一枚の板材でできているようだが合板だ。

オフィスやカフェの床も、石のようなテクスチャのタイルで作られていることもある。

 

その状況はまるで3Dモデルで作られたゲームの街の空間のようだ。

そういったゲーム内の3Dモデルも実際には木でも石でもないオブジェがテクスチャによってそのように振る舞っているだけに過ぎない。

 

そして私たちの生活する空間もまた、3Dモデルで作られたゲームの街のように、そのように振る舞っているものたちによって作られている。

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美術をやってます。絵を描いてます。たまに音楽を作ってます。
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